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CLASKA ONLINE SHOP 速水真理のブログ

「アップデートする暮らし」第16回:眼鏡の衣替え

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ドラマ「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」を観ていたら、主演の菅田将暉さんご着用の眼鏡に夢中になってしまいました。

もちろん菅田さんのお顔の造形の素晴らしさありきで、そのお顔との組み合わせが、最高に素敵なのです。にしても、眼鏡が良い。

わたしは普段いつも眼鏡をかけているのですが、春夏と秋冬で衣替えをするように眼鏡も替えるのが好きで、数本を持っています。

眼鏡を探すためにこれまで眼鏡店を何軒もハシゴし、何百本というフレームを見てきたのですが、菅田さんの眼鏡を目にした瞬間に

「今まで見たことがないデザインだ!」と驚き、

「まさに理想の形。これが欲しかったのよ~!」と感動しました。

一見丸メガネですが、実はまん丸ではなく、逆三角形のボストンシェイプが絶妙に組み込まれています。シンプルさと細さもいい。

ほとんどシルバーに見えるゴールド(顔馴染みが良く、白浮きしない)色も、なかなか他に見られない、かなり貴重なカラーです。

テレビ画面を集中して見つめ、菅田さんのお顔の質感と造形と表情、眼鏡のフレームのデザインを、あらゆる角度から真剣に観察。

するとドラマのストーリーが頭に入ってこないどころか、菅田さんが出てないシーンは「休憩」時間として過ごしてしまう始末に。

ドラマを視聴する態度としてはたいへん心苦しく申し訳ないのですが、菅田さんのお顔と眼鏡を、ただひたすらに、堪能しました。

「この眼鏡、どこのブランドなんだろう。どこで売られているんだろう。実物を見てみたいなぁ~」と焦がれる想いがつのります。

そこで試しにネットで「3年A組 菅田将暉 眼鏡」などと検索してみたら、あっさり、ブランドと型番とカラー名が特定できました。

さらに販売店も判明。なんと便利な時代でしょう。少し前に発売されたばかりの新作だそうで、見たことがなかったのも納得です。

早速、日本橋髙島屋S.C.新館の「CONTINUER(コンティニュエ)」へ。憧れ、夢見たフレームが、ちゃんとそこに、ありました。

「本物だ~!」と感激しながら、いざ試着。うっとり~。あぁ良い眼鏡。菅田さんと自分の顔面のクオリティ差は、完全無視です。

一応、同じブランドの微妙な型違いや色違いのモデルもさんざん試しましたが結局、ドラマと全く同じモデルを購入したのでした。

菅田将暉とお揃いって・・・?」と照れつつも、心底気に入った眼鏡へ衣替え完了。大満足で、新しい季節にときめいています。

(ただし、眼鏡のサイズは菅田さんご着用の44よりひと回り大きな46サイズ。菅田さん実際、どれだけ小顔なんでしょう・・・。)

それにしても、「3年A組」のときの菅田さんと非常によく似た髪型をしたお洒落な男性を、街で頻繁に見かけるようになりました。

わたしたちは、菅田将暉化しながら、菅田将暉を探している。米津玄師プロデュースの新曲と星野源のANNゲスト出演も楽しみです。

 

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「アップデートする暮らし」第15回:人に会わないときの服

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最近、ジョギング用のウェアとシューズを新調。ジョギング、再開です。

実は冬の間、すっかり、休んでいました。

昨冬までのわたしだったら、“サボってしまった”という罪悪感をチマチマ抱いていたことでしょう。

ところが、今年のわたしは一味違います。

「寒い冬は、じっと縮こまって耐え、やり過ごす。わたしは動物として、なんと自然で正しいんだろう」

という自信に溢れ、堂々としていました。

やがて寒さが緩み、暖かくなってきた今、

「春だ!身体を動かしたい!わたしは動物として、なんと自然で正しいんだろう。いくらでも走りたい」

という衝動に駆られてソワソワしはじめ。

そうだ、ジョギングウェアとシューズを一新しよう、と思い立ちました。

今まで愛用してきたウェアとシューズを買ったのは、かれこれ約6年前。

それは、わたしが「ももいろクローバーZ」をやっていた頃・・・もとい、「ももいろクローバーZ」(以下、ももクロ)の歌とダンスの完コピ芸を、知人のウェディングパーティーや友人主催のライブ、恒例の「CLASKA 大忘年会」で披露することになった頃のことです。

ネタは「ももクロにどうしても入りたい女」の設定。まず会場の壁面にプロジェクターで、本物のライブ映像を流します。それをお客さんに観てもらっている途中で乱入してセンター位置に陣取り、以降は背景の映像とまったく同じように歌い踊る、という技に挑みました。

なんとしても、映像と寸分違わず完璧にシンクロし、ももクロになりきりたかったわけですが。

いろんな余興(ピアノ弾き語りなど)にトライしてきた中でも、ももクロは、特に大変でした。

歌うだけならできる。踊るだけならできる。しかし、歌いながら踊ることの、なんたる難しさ。

しかも全力が魅力のももクロの、なんたる激しさ。息ができなくなり死ぬかと思う苦しさです。

彼女たちの身体能力と心肺機能の高さを身をもって知り、愕然。あらためて畏れ、憧れました。

ゆえに、わたしは歌と踊りの練習と別で、とにもかくにも日々の地道な走り込みが必要と判断。

そんな気合いと願掛けによって「もも(ピンク)×クロ(黒)」色のウェアを買ったのでした。

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・・・話が逸れましたが。以来、ジョギングは趣味とし、一緒に走ってきたウェアとシューズ。

ありがとう。お疲れさまでした。ももクロネタはもうやってないし、新調させていただきます。

今度は、格好良くて、エレガントで、足が速そうな(?)素敵ランナーになれる装いを選ぼう。

ワクワクと、探しに出掛けました。高速バスに乗って「三井アウトレットパーク 木更津」へ。

ジョギングをしているときというのは、完全に1人きりで、誰と会うわけでもないのだけれど。

そんな「人に会わないときの服」でお洒落しようと心ときめく、今この気持ちがとても楽しい。

好みのウェアとシューズを見つけ、買ってきました。テンションもモチベーションも万全です。

さあ、走り出そう。気分も足取りも軽く。

「人に会わないときの服」といえば、普段ちょっとスーパーに行くだけの服とか、部屋着やパジャマでも。

きちんとした、お気に入りの格好をしたい。1人で過ごす時間と自分を大切にしようと思い直す、春です。

さて今年、CLASKA 発の新しいWEBマガジンを立ち上げようと準備し始めています。

これから来たる新しい時代に、自分たちが見たいものなら、自分たちで創ろう。楽しみです。

 

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「アップデートする暮らし」第14回:喜ばれる客になる

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20代のころから、かれこれもう15年近くお世話になっている、同い年の美容師さん(中目黒「ELLA」の五十嵐拓也さん)。

絶大な信頼を寄せてきた、大好きな方です。カット技術はもちろんのこと、なにより、メールやトークがピカイチ。

その五十嵐さんにいつも遊んでいただいていることが、今回のテーマです。

カットが始まったら、「頼りにしてますよ~!」「早くもいい感じ~!」「技、持ってますね~!」など、ちょこまか応援して盛り上げつつ。

自分の話をするよりなんとか五十嵐さんの最旬面白トークを聞き出したいため、なにか質問されても負けじと振り返したり、近況についてあれこれインタビューしては、ウケたり、労ったり、ツッコんだり。

全力のリアクションで、会話を楽しませてもらってます。

そうしてずーっとキャッキャ笑っていたら、毎度あっという間にカット完了。

仕上がりは、五十嵐さんが笑顔でベストを尽くしてくださった結果がわたしにとってもベストなので、いつだって大満足。

帰りには「はぁ〜今日も面白かった~。ありがとうございました!」と元気に見送っていただけ、次の予約メールには「楽しみにお待ちしております!」とお返事くださるのが、客として無上の喜びです。

喜ばれる客になりたい。来店を楽しみにしてもらえる客になりたい。いい気分で、最高の仕事をしてもらいたい。

この「喜ばれる客になる」遊び(お店の人の笑顔を獲得ポイントとして稼ぎ、結果的にベストパフォーマンスを享受するゲーム)は、美容師さん相手に限らず、飲食店の店員さん相手でも、どこでもできるし、楽しいのでおすすめです。

先日は、雑誌で見た白いレザーのレースアップシューズに一目惚れし即、クレジットされていたセレクトショップへ赴いたものの、広い店内のどこにもその靴が見つからず。意気消沈して帰ろうとした最後、念のため店員さんに尋ねたところ、なんと、バックヤードを探したらあった(入荷したばかりで手つかずだった)、という。店員さんナイス発見。

「あって、よかった~!(雑誌の写真から想像した通り、実物も)やっぱり素敵ですね~」と感激するわたしに、その店員さんはさらっと「このブランドは最近デザイナーが代わって、特に『白』が良いんですよ」なんて、素晴らしく粋なコメント(多数のブランドを取り扱う大きなセレクトショップなのに、細かな知識に私見を織り交ぜる高等技術)で胸キュンさせてくださり、いたく感心しながら気持ちよく即決。

そんなわけで「店頭に出してなかった商品(しかも結構いいお値段)が一瞬で売れる」ちょっとしたミラクルを、店員さんに驚き喜んでもらえました。

欲しかった靴を見事ゲットできてうれしかったし、笑顔獲得ポイント、高かったです。

そして最近わたしは、これらの経験を活かし、とある、苦手だった場所を克服しました。

どうにも苦手で、これまで行けなかった場所。それは、百貨店の、美容部員さんがいらっしゃる化粧品フロアです。

何が苦手だったんでしょう。

隙の無いメイクをした美人に取り囲まれる緊張感。わたしのセルフメイクがイケてないと思われてないか?という恐怖。いちどカウンターに座ったら、何か買わずには帰れないのでは?というプレッシャー・・・。

女性の中には、わたしと同じように「化粧品フロアは、美容部員さんたちと目が合わないよう、俯いて足早に通り過ぎることしかできない(できなかった)」ことに共感していただける方もいらっしゃるかもしれません。

男性に、このビビり感覚を伝えるにはどう例えたらよいのでしょうか。ホストクラブへ行ってイケメンホストに囲まれながら「どうやったらそんなに格好良くなってモテられるんですかね?化粧品、何をどう使ったらいいんですか?」と訊くようなイメージでしょうか。

(男性は女性よりずっと繊細で誇り高い生き物だから、置き換えること自体に無理があったかもしれません。)

ともかく、わたしが「メイクをプロからちゃんと学んでみたいのに化粧品フロアが怖くて尻込みしている」ことを会社で打ち明けたところ、年下のスタッフたちが明るく助言してくれました。

広報の牛田さんは「わたし、学生時代からよく行ってましたよ~。暇そうにしている美容部員さんが仕事を楽しむための、相手をしてあげると思ったらいいですよ。行ったら喜ばれますよ」

なんと。

美容部員さんを「暇から救う」なんて発想は、無かった!

編集の落合さんも「別に何も買わなくても、美容部員さんにメイクしてもらうと、自分じゃないような新しい顔に出合えて楽しいですよ~」と言う。

そうなのか~。

それではここで、美容部員さん側の視点で考えてみましょう。

わたしが、コスメカウンターで店番をしているとする。暇は、いちばんつらい。どんな人であれ、ともかくお客さんが立ち寄ってくれるだけで、うれしい。商品を見てくれるだけで、うれしい。興味をもって質問でもしてくれようなら、なおうれしい。メイク体験してくれたら、すごくうれしい。それで、もしも買ってもらえたら、最高にうれしい。でも何も買わなくてもいいから、また来てくれたらうれしい。

なあ~んだ!そんなことか。逆の立場で想像したら、ようやく、よくわかりました。わたしが勇気を出して行きさえすれば、美容部員さんは、喜んでくれるんだ。

そういや、だいたい美容部員さんたちだって、みんなわたしと同じようにそれぞれの田舎から東京へ出てきて、精一杯気張って働きながら、初対面の仕事相手に緊張しながら、それでもそこで頑張っているんだ。みんなお互いさまで、一緒なんだ。やっと気づいた。ビビっててどうする。

自分を奮い立たせ、一切の引け目や恐れを無くし、「美容部員さんを暇から救う、喜ばれる客になろう」という発想に切り替えたら、「それなら行ける。きっとできる。サロンで五十嵐さんに遊んでもらってる、いつものアレだ」と、すっかり楽しく前向きになれました。

メイクに詳しくない初心者として、素直に「教えてください!」という姿勢で訪問しよう。積極的に質問しよう。教えてもらったら「なるほど~!」「すご~い!」など、しっかりリアクションを取り、言葉なり笑顔なりお買い物なりで、心から敬意と感謝を伝えよう。

そんなイメージトレーニングをしてから、いざ、GINZA SIX の化粧品フロアへ。(初めてにしていきなり日本最高峰のステージへ駆け上がってしまう自分のチャレンジ精神・・・)

休みの平日、午前中に様子を伺ったら、狙い通りでした。

(よっしゃチャンス!ちょうどお客さんが居なくて、美容部員さんたち、思いっきり暇そうにしてる~♪ これより、わたくしが、その暇から救いますよ。)

憧れのコスメブランドのカウンターへ。ドキドキ、すすすと歩み寄り、美容部員さんの目を見て

「このファンデーションがすごく良さそうで、気になって来たんですけど、色の選びかたや使いかた、ほかの商品との違いなど、いろいろ教えていただけませんか?」

(言えた~!やった~!)

そうしたら、美容部員さんとは、かくもおそるべし。わたしの顔をぱっと見たひと目で肌質を見抜いた上で、商品を推すのではなく、わたし自身が「どんな質感の仕上がりを目指したいのか」聞いてくださり、「でしたら、気になられている商品よりもこちらの商品の方がきっと合ってますよ」と別の比較検討候補もお薦めしてくださり、でも最終的な選択はわたしに委ねるという、素晴らしくスマートで過不足ない接客をしていただけ。「プロフェッショナルや~」と、すっかりメロメロになりました。あ~、行ってよかった。感動した。

(暇そうなときに、また来ます。)と、心に誓い。

常に、喜ばれる客を目指そう。もう、行きたくても入れない店など無い。勇気りんりん。

新しい髪型、メイク、服や靴やバッグと共に、春へ向かう心うきうき。です。

 

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「アップデートする暮らし」第13回:金継ぎにチャレンジ

晦日になると「ああ~、今年はこれまでの人生で最高の1年だったなぁ。また自分史上最高記録を更新したなぁ」とたっぷり悦に入るのを、毎年飽きもせず繰り返している。

そして年が明けると「いかん、このままじゃダメだ!新しいチャレンジをしよう」と焦って急に張り切るのを、毎年懲りもせず繰り返している。

今年もどうぞよろしくお願いします。

今年最初の新しいチャレンジ。それは「金継ぎ」です。

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アップデートする暮らし「第6回:バアさんになっても食べ続けたい朝ご飯を考える」に登場していた、愛用のご飯茶碗。gallery yamahon で購入した、古谷宣幸さんの粉引飯碗です。

心底気に入って毎日使っていたのですがある朝、洗っているときに手が滑ってシンクへ落とし、ごつ、と割ってしまいました。息を呑む惨事。

ところが泣く泣く破片を拾い上げてよく見れば、幸い、粉々にはならず、3つのパーツにパカッときれいに割れています。

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パズルのごとく、ぴったり元通りに組み合わせることができる形。

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・・・ん?これは、まさかの、ひょっとして、なんと、めちゃくちゃ、「金継ぎ」に向いている割れ方なのでは!?

(*「金継ぎ」とは: 割れや欠け、ヒビなどの陶磁器の破損部分を漆によって接着し、金などの金属粉で装飾して仕上げる修復技法。――Wikipediaより引用)

実は何年も前から金継ぎの美に惹かれて興味を持ち、いつかやってみたいと思いながら、まったく手を付けられずにいたのです。それがここにきて突如、

「今まさに絶好の、金継ぎチャンス到来ー!むしろ、割れてラッキーかも~♪」

割れた哀しみから瞬時に立ち直るどころか割ったことを反省しないどころかすっかり喜び勇んで、金継ぎの世界の扉を叩くことにしたのでした。ワクワク。

調べてみれば現代には、初心者向けの金継ぎキットなんて素敵な物が売られているのですね。ネットで注文、即到着。便利で有り難い世の中です。

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ふむふむ。早速やってみましょう。

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「初心者向け」と謳われていたキットとはいえ、合成樹脂の新うるしではなく天然漆とご飯を練って作る糊を使うし、本格的です。

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貼り合わせてから乾燥させるのに、冬場ならじっくり丸3日間は必要。さらに室温と湿度の高さが重要とのことで、紙袋に入れお風呂場の壁に吊るしてみたり。湿度が高いほど乾く(硬化する)という、漆の不思議な性質を初めて知りました。

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乾燥したら、継ぎ目に漆を塗り、はみ出してしまった部分を拭い、いよいよ上から純金泥を蒔き、乾かしながら押さえて。ついに完成です。小心ゆえ純金泥少なめで地味だし、不器用ゆえ多少ガタガタな仕上がりになりましたが、ちゃんとくっついて、大興奮。

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金継ぎには、物を大切にする日本伝統の精神性と技術を学ぶことができる、という真面目な意義も感じますが。そんなことより。

ただもう単純に、金継ぎのおかげで生まれ直した物が、以前より一層格好よく感じられて、ますます愛しくて、あ~めちゃくちゃにうれしい!ものだったんですね。

そうして偶然であり必然であるところの割れ目の線の完璧さに見入っていると、人工物の中に神様が現れたような、敬虔な気持ちにもなります。

金継ぎをプロに依頼できるお店もあるのですが、自分の手をかけ日数をかけて取り組んだからこその、深い感動がありました。

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しかし、金継ぎができるようになったからといって、大事な器たち、なるべく割らないに越したことはありません。得意になるべからず。平穏無事がいちばん。ともかくこの飯碗が復活してくれたおかげで、わたしは今日も元気だご飯が美味い。大満足です。

身近で金継ぎにご興味のある方、キットをお貸しできますよ~。

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ところで。12月中旬に思いつきで買った花がもう丸1ヶ月間、不思議と枯れない。毎日「今日もきれいだね~」と褒め励ましながら見ていたら、頑張って応えようとしてくれているようです。

さあ、また別の勉強やチャレンジを楽しもう。今年もこれまでの人生で最高の1年になる予感。

 

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「アップデートする暮らし」第12回:綾野剛掃除法

※注意※ 綾野剛さんご本人とは一切関係のない内容です。

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CLASKA のオフィスでランチどきに、

「わたしは最近、新しい掃除法を発明しました。それは『綾野剛掃除法』です。」

と発表したところ、スタッフが「その話、次回のブログに書いてくださいよ~」と笑いながら言ってくれたので、恥を忍んで公にします。

綾野剛掃除法」。―― それはすなわち、ズバリ、「綾野剛さんがこれから家に遊びに来る」という“設定”で掃除に励むと飛躍的に家がきれいになる、という画期的メソッドです。

(・・・やっぱり恥ずかしい、けど続けます。)

綾野剛さんである理由はもちろん、わたしが好きなだけですので、「〇〇掃除法」の“〇〇”部分には、皆さん各自でお好きな方を当てはめてみてください。

憧れ、ときめき、緊張する、日常生活ではまず交わることのない相手を思い浮かべます。高橋一生さんでも、新垣結衣さんでもいいでしょう。

その方が、これから家に来ちゃいます。さあ大変。掃除だ。掃除しましょう。

すると、掃除に向き合う集中力が、目指すきれいさのレベルが、仕上がりの精度が。格段に、飛躍的に上がります。上がるどころじゃないです。(ちょっと言葉は荒いですが)ぶち上がります。

いえ、普段から毎朝必ず掃除機をかけ、プラスアルファで気づいた所もちょこまか掃除しているんです。特に汚れているつもりはありませんでした。対家族や友人なら、ぜんぜん問題ないレベル。

ところが綾野剛さん(以下、剛くん)が来ると設定した途端、ドキッ!・・・見慣れた家の中の景色が、ガラッと変わりました。突然、急に、「えっ、いつからここにあった!?」という細かな汚れや埃がやたらと、はっきり目に付きだしたのです。

なんてこった。全然ダメだ。全部きれいにしないと、剛くんをお迎えできぬ。髪の毛1本でも落ちてたら、許さぬ。年末の大掃除でやればいいやと思っていた窓のサッシの隙間も、放っておけぬ。家の端から端まで、血眼でせっせ、せっせと拭きまくります。気づいたら、洗面台の排水口の、蓋の裏側とかも磨いてました。いや~、きれいになった。

この掃除法において非常に、いや唯一と言っていい大事なポイントは、「ていうか実際、来ないし、意味ないし」なんて途中で冷めてはならない、ということです。それは、映画やドラマで描かれる愛や夢を「いや、こんなこと現実には絶対起きないし」と断じてしまうのと同様、身も蓋もなく、寂しいことであります。

せっかくですから掃除中は、剛くんとわたしが偶然出逢うことになったきっかけから、家に遊びに来たいと言い出されるまでの経緯を細かく具体化し、設定自体を骨太に強化する方向で頭を働かせましょう。脳も喜びます。その際、ストーリーをはじまりから創作するのではなく、すでに起こったエピソードを振り返るように遡って思考するとリアリティが増し、効果的です。

「オイその気色悪い妄想、現実には絶対来ないのわかってて、虚しくないのか?」と疑問を持たれる方も多いことでしょう。ごもっともです。しかし現実に来るのか来ないのかはこの際もはや、まったく問題ではありません。「キャーこれから来ちゃう、やばい、どうしよう」という未然の、かりそめのときめきと焦りと緊張のピークを面白がって遊ぶこと、夢中で掃除を楽しむことの方が、本意なのです。

何より最終的に、家がめちゃくちゃきれいになるから自分自身がめちゃくちゃ気持ち良くてうれしくて暮らしがときめくという、リアルな成果が出ます。剛くんには、(来ないけど)感謝しかありません。

――そんな、人に話すのは恥ずかしいけど、楽しいから、だまされたと思って試してみていただけたらうれしい「綾野剛掃除法」。

オンラインショップチームの清水さんに「清水さんは星野源さんが好きだから『星野源掃除法』ね。星野源さんが家に来ちゃうんだよ、どうする~!?」と言ったら「ぐ。それは・・・、やばいですね。掃除します!」と小さくこぶしを握り締めていた、数日後に「速水さん、例の掃除法、やってみましたよ。・・・はかどりました(照)」と報告をくれました。「でしょ、でしょ~?」(なんて素直で可愛いやっちゃ。)

・・・と我らがニャハニャハ話していたところ、隣で聞いていた広報の牛田さんは冷静です。「それ、1回だけならまだしも、2回目以降、モチベーション続きます?」と、なかなか鋭い所を突いてきました。

確かに1回目は、イベント的なテンションとドラマティックなパッションで大掃除を一気にやり遂げたといった感じでした。検討した結果、今後は「剛くん、いつでも遊びに来てね」と言えるクオリティのきれいさを日常的にキープすることを目指し、よりハイレベルな掃除を習慣化してゆく方針としました。あとは出逢うだけです。

 

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「アップデートする暮らし」第11回:コートの新調

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冬用のコートを新調しました。17年ぶりに・・・。

(左奥が旧、右手前が新)

大学を卒業したとき「いつかこんなコートが似合う大人の女性になりたい」と志し、デザイン面でもお値段面でも思いっきり背伸びして買った濃紺のロングコート。

それを、気づいたら17年間(!)、着続けていたのです。

途中、他のコートに浮気して、このコートを着なかった冬もあったと記憶しています。でもまた戻って。

他のコートは飽きて処分したり売ったりしてしまったのですが、このコートだけはなぜか一向に飽きず。結局、冬用のコートはこのただ1着だけ。手元に残りました。

確か2~3年前にも、若い人から「そのコート、形きれいですね」と言ってもらえたことが。「デザイン的に古い感じはしてないんだな」と、嬉しかったりしたものです。

しかし昨年になっていよいよ一気に、物理的な劣化の波がやってきました。裏地やポケット内の化学繊維の部分が、ビリビリに裂けボロボロと崩壊し始めたのです。

「ひええ、これが化学繊維の死に際か〜」と恐れおののきつつ、お直し屋さんに駆け込みました。表地は平気ということで、裏地だけぜんぶきれいに張り替えていただいたところ、まさかの新品同様に。不死鳥のごとき復活を遂げたのでした。よし、まだまだ着られる。

ということで18年目の今年も「コートを探す/買う」必要はゼロ。

それが思いがけず、まったく予定外に、新しいコートを買うこととなったのです。"Dessin de Mode" の、黒いコクーンシルエットのコートを。

"Dessin de Mode" は、2016年に立ち上げられたばかりの、日本のファッションブランドです。そんな最新のブランドをなぜ知り得たかというのも、CLASKA のスタジオを使って今年の2月に2018AW展示会を(その後7月にも2019SS展示会を)開催してくださった、有難いご縁から。

とはいえここで言う「展示会」とは、セレクトショップのバイヤーさんなどの取引先を招待してコレクションのお披露目と商談を行う機会であって、一般には公開されていません。

本来であればわたしたち CLASKA スタッフであっても立ち入れる場ではないのですが。会場を担当した営業の大槻さんがオフィスで「Dessin de Mode、ヤバい。格好いい。皆にも見て欲しい。絶対好きだと思う」と騒ぐのです。大槻さんといえば相当な服バカ・・・じゃなくて、ファッションアディクトでお洒落さん。彼がそこまで言うんだったら、そりゃ気になってしょうがないし見たいに決まっています。

皆で懇願したところ、先方様のご厚意により、特別に見せていただけることに。やった〜!と喜び勇んで会場へ一歩足を踏み入れた途端、ずらりと並んだ服が放つ輝きに目を見張りました。

シンプルでベーシックなアイテムの中にも、品の良いモード感と甘くないエレガンスが光っています。デザイナーさんは元々、パリ発の某ビッグメゾン(憧れの有名ブランド)にいらっしゃった方なのだそう。宮内庁に納められている生地を使うなど、日本の良質な素材と高い縫製技術への誇りとこだわりも伺い知り、納得です。スタートしたばかりのブランドのフレッシュさとは良い意味で裏腹な、格調高さと信頼が感じられる服だと思いました。

どれもこれも着てみたい。いろいろと試着させていただく中、わたしの歴史が変わる瞬間は、唐突にやってきたのでした。

「(これまで17年間着てきたコートよりも)今年からは断然これを着たい!このコートが似合う人になるんだ!」

という意志とワクワクがドンと湧く一品に出合ってしまったのです。鏡の前で回ってみては、止まってみては、ポケットに手を入れてみては、ため息が出るほどときめきます。ああなんて素敵なんでしょう。こうなったらもうどうしようもありません。参りました降参です。そもそもコートというアイテム自体を必要としていなかったのに、即決。自分でもちょっと驚きました。

そうして今年2月にオーダーさせていただいたコートが先日ついに出来上がり、届いたのです。

半年以上まだかまだかと待ち焦がれるうちにイメージが高まりすぎたかと思いきや、展示会で拝見したときの感激そのまま。あらためて感動。とっても気に入りました。まだ秋になったばかりなのに、早く寒くならないかしらと楽しみにしています。新しいコートと、新しい冬。

実はかねがね、実家の母親から「あなたは家具だアートだと家の中の物には思いっきりお金をかけてる様子だけど、そんなことよりきれいな服やバッグや靴を買ってもっとお洒落しなさい!女の子なんだから!」なんて、いい歳をして口酸っぱく言われ(心配され)続けてきました。今回は「お母さん、コート買ったよ~!」という、主に故郷へ向けたアップデート報告です・・・。

コートの新調を契機に、また先代のコートに対してあらたまる感謝とリスペクトもあって(まだしつこく着ると思いますが)、最近は「次の10年20年」使うことを大いなる目標とした買い物に取り組んでいます。服に、靴に、アクセサリー。10年20年後、どんな物が似合う自分になりたいか。50歳60歳になった自分の装いに採用される物を、今選べるかどうか。自分のことなのに、難しくて楽しいです。

 

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「アップデートする暮らし」第10回:道を聞かれる人になる

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ラジオDJ・ナレーター 秀島史香さんの著書『いい空気を一瞬でつくる 誰とでも会話がはずむ42の法則』を読んでいたら、<第1章「話すとなぜか気持ちいい」人たちが心がけていること>の締めに、

10 道を聞かれる人になる

私にはひとつ、人生のテーマがあります。
それは、「人に道を聞かれやすい人になること」。

から始まる節があり、「こっ、これは・・・・・・、ものすごい表現だ!!」と、雷に打たれたような衝撃を受けました。

「こんな人になりたい」と憧れ思い描く人物像として、「道を聞かれやすい人」なんて、聞いたことがありません。しかも、「道を聞かれたら親切に応えられる人」ではないのです。それより手前の段階の、「道を聞かれやすい人」。それっていったいどういうことなんだろう?・・・と読み進めていったら、とっても深くて、心温まるお教えが書かれていたのでした。

詳しくは、本書を読んでいただくとして。

「道を聞かれやすい人」って、どんな人。

聞かれる側より、聞くほうの立場で想像してみると、わかりやすいかも知れません。もしも、自分が知らない土地で道に迷い、知らない誰かに尋ねるとしたら。どんな人に声をかけるでしょう?

怖くなさそう。急いでなさそう。イライラしてなさそう。・・・。

周りにいる人たちをぱっと見渡し、あらゆる印象を瞬時に、総合的に(かつ勝手に)判断し、大丈夫そうな人に、声をかけることと思います。

そのときに、選ぶ人物像。

要するに「初対面でも話しやすくて、心に余裕のある、にこやかで感じのよい人」という、抽象的かつ複雑で難しい、総合的な印象に関するテーマを、秀島さんはズバリ「道を聞かれる人」というひと言に集約し、象徴されていたのです。

なんてわかりやすい上に、粋な示唆なのでしょう。たくさんの初対面のゲストやスタッフの方々と楽しい番組を作ったり、大物アーティストや大御所芸人さんたちへのインタビューを弾ませてきた秀島さんならでは。秀島さんの「喩える力」への憧憬もあまって、身悶えます。「道を聞かれる人になる」―― 言葉のお守りのような気持ちでスマホのメモに書き留め、保存したのでした。

そうしてまた日々を過ごし始めると、そういえば1人で道を歩いているときに自分は人からどう見えているのか、ろくに意識していなかったことに気づきだしました。地面を見がちだし、真顔だと口角が下がり気味で怖い顔になっていたかも。なるべく前を向いて、口角をうっすら上げてみるか。せかせかせず、ゆったり歩いてみるか。

そんなある日の朝、自宅から CLASKA まで徒歩で出勤する途中で、おばあさんから「ちょっとお尋ねしますが・・・」と話しかけられたのです。

(おおっ、道、聞かれる気配?)

「目黒区の〇〇センターまで行きたいんですが・・・」

(やったー!聞かれたー!)

「それならちょうど今向かっている会社のすぐ近くなので、一緒に行きましょう」

無事、お連れできました。うれしい~。朝からなんだかホカホカとした気持ちで過ごした、その日の夜。会社帰りになんと、また別のおばあさんから「ちょっとお尋ねしますが・・・」と話しかけられたものだからびっくりです。同じ日に、行きと帰りで2回も道を聞かれることって、あります!?

「〇〇駅まで行きたいんですが・・・」

「それならちょうど今向かっている家のすぐ近くなので、一緒に行きましょう」

(・・・って、えー!?)

またも、まさかの「ちょうど今そっちに行くところ」でした。両方とも、道順が少々複雑でお教えするのが難しかったこともあって、一緒に行っちゃった方が早いし安心確実だしでラッキー。よかったものの。神様からドッキリのモニタリングをされているような、不思議な気持ちで家路についたのでした。

道を聞かれること自体は、以前までにも、たまにありました。けれど、知らない人に声を掛けられてビクッと構えてしまったり、オドオドしてしまっていたのが正直なところでした。それが秀島さんの本を読んで以来、「“道を聞きたい人”に、当選ありがとうございまーす!」という喜びに変わったのが、今回のうれしいアップデート。道の答え方も、前より堂々とできるようになりました。

それはそうと。また別の日に、ちょっと驚いたことがあったのでした。公園でジョギングしていたら、おばあさんから呼び止められ、公園内の施設への道を聞かれたのです。その場でオイッチニ、オイッチニ、と足踏みを続けながら「それなら次の角を右ですよ~」とお答えできたものの。

なんでまた、走っている最中に。周りにいっぱい、歩いている人がいる中で。いやまあ確かに・・・、わたしは走るのが遅いです。走り始めから「24時間テレビのマラソンランナーの、最後のほう」みたいな走り方です。ただ、速度自体は徒歩に限りなく近くとも、自分としては走っているように見えているイメージだったので、ちょっとだけ凹みました。走るのが遅くて道を聞かれてしまったのは初体験でした。走るの、好きなんだけどなあ。頭の中で「負けないで」と「サライ」を歌い、自分を励ましながら続きを走りました。

 

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