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CLASKA ONLINE SHOP 速水真理のブログ

「アップデートする暮らし」第10回:道を聞かれる人になる

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ラジオDJ・ナレーター 秀島史香さんの著書『いい空気を一瞬でつくる 誰とでも会話がはずむ42の法則』を読んでいたら、<第1章「話すとなぜか気持ちいい」人たちが心がけていること>の締めに、

10 道を聞かれる人になる

私にはひとつ、人生のテーマがあります。
それは、「人に道を聞かれやすい人になること」。

から始まる節があり、「こっ、これは・・・・・・、ものすごい表現だ!!」と、雷に打たれたような衝撃を受けました。

「こんな人になりたい」と憧れ思い描く人物像として、「道を聞かれやすい人」なんて、聞いたことがありません。しかも、「道を聞かれたら親切に応えられる人」ではないのです。それより手前の段階の、「道を聞かれやすい人」。それっていったいどういうことなんだろう?・・・と読み進めていったら、とっても深くて、心温まるお教えが書かれていたのでした。

詳しくは、本書を読んでいただくとして。

「道を聞かれやすい人」って、どんな人。

聞かれる側より、聞くほうの立場で想像してみると、わかりやすいかも知れません。もしも、自分が知らない土地で道に迷い、知らない誰かに尋ねるとしたら。どんな人に声をかけるでしょう?

怖くなさそう。急いでなさそう。イライラしてなさそう。・・・。

周りにいる人たちをぱっと見渡し、あらゆる印象を瞬時に、総合的に(かつ勝手に)判断し、大丈夫そうな人に、声をかけることと思います。

そのときに、選ぶ人物像。

要するに「初対面でも話しやすくて、心に余裕のある、にこやかで感じのよい人」という、抽象的かつ複雑で難しい、総合的な印象に関するテーマを、秀島さんはズバリ「道を聞かれる人」というひと言に集約し、象徴されていたのです。

なんてわかりやすい上に、粋な示唆なのでしょう。たくさんの初対面のゲストやスタッフの方々と楽しい番組を作ったり、大物アーティストや大御所芸人さんたちへのインタビューを弾ませてきた秀島さんならでは。秀島さんの「喩える力」への憧憬もあまって、身悶えます。「道を聞かれる人になる」―― 言葉のお守りのような気持ちでスマホのメモに書き留め、保存したのでした。

そうしてまた日々を過ごし始めると、そういえば1人で道を歩いているときに自分は人からどう見えているのか、ろくに意識していなかったことに気づきだしました。地面を見がちだし、真顔だと口角が下がり気味で怖い顔になっていたかも。なるべく前を向いて、口角をうっすら上げてみるか。せかせかせず、ゆったり歩いてみるか。

そんなある日の朝、自宅から CLASKA まで徒歩で出勤する途中で、おばあさんから「ちょっとお尋ねしますが・・・」と話しかけられたのです。

(おおっ、道、聞かれる気配?)

「目黒区の〇〇センターまで行きたいんですが・・・」

(やったー!聞かれたー!)

「それならちょうど今向かっている会社のすぐ近くなので、一緒に行きましょう」

無事、お連れできました。うれしい~。朝からなんだかホカホカとした気持ちで過ごした、その日の夜。会社帰りになんと、また別のおばあさんから「ちょっとお尋ねしますが・・・」と話しかけられたものだからびっくりです。同じ日に、行きと帰りで2回も道を聞かれることって、あります!?

「〇〇駅まで行きたいんですが・・・」

「それならちょうど今向かっている家のすぐ近くなので、一緒に行きましょう」

(・・・って、えー!?)

またも、まさかの「ちょうど今そっちに行くところ」でした。両方とも、道順が少々複雑でお教えするのが難しかったこともあって、一緒に行っちゃった方が早いし安心確実だしでラッキー。よかったものの。神様からドッキリのモニタリングをされているような、不思議な気持ちで家路についたのでした。

道を聞かれること自体は、以前までにも、たまにありました。けれど、知らない人に声を掛けられてビクッと構えてしまったり、オドオドしてしまっていたのが正直なところでした。それが秀島さんの本を読んで以来、「“道を聞きたい人”に、当選ありがとうございまーす!」という喜びに変わったのが、今回のうれしいアップデート。道の答え方も、前より堂々とできるようになりました。

それはそうと。また別の日に、ちょっと驚いたことがあったのでした。公園でジョギングしていたら、おばあさんから呼び止められ、公園内の施設への道を聞かれたのです。その場でオイッチニ、オイッチニ、と足踏みを続けながら「それなら次の角を右ですよ~」とお答えできたものの。

なんでまた、走っている最中に。周りにいっぱい、歩いている人がいる中で。いやまあ確かに・・・、わたしは走るのが遅いです。走り始めから「24時間テレビのマラソンランナーの、最後のほう」みたいな走り方です。ただ、速度自体は徒歩に限りなく近くとも、自分としては走っているように見えているイメージだったので、ちょっとだけ凹みました。走るのが遅くて道を聞かれてしまったのは初体験でした。走るの、好きなんだけどなあ。頭の中で「負けないで」と「サライ」を歌い、自分を励ましながら続きを走りました。

 

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